その２．関西地方＿大阪府＿二色の浜、マーブルビーチ、マーブルビーチ下、淀川
「 大阪 」のイメージは「おおきに」「もうかりまっか」「道頓堀」「たこ焼き」「お好み焼き」ってところでしょうか？
「マリンスポーツ」のイメージはあまりないですよね？
ウインドサーファーの間での大阪ウエイブライダー（風にも乗るけど、波にも乗る）のイメージは「ハイエース」「遠征」「車中泊」でした。
単刀直入にいうと、大阪にはいいゲレンデがないから、「ハイエース」に荷物を満載して、遠くのゲレンデに「遠征」し、遠征費を浮かすために、「車中泊」する、ということ。
わざわざ遠くに行くんだから、どんなコンディションでも乗りたい ＝ たくさんの道具を持っていきたい ＝ １人でハイエースのような１ＢＯＸカーを運転してどこへでも行く。
これは初心者にはなかなか厳しい環境で、なかなかウインドサーファー人口が増えない。
女性も少なめ。
ＥＴＣが導入され、割引き時間帯があるようになって、相乗り日帰り派も現れ、随分様変わりしちゃいましたが。
遠征、といいましたが、本当に大阪人はどこにでも出没します。
まず他の地域のウインドサーファーは、その行動力に驚かされます。
距離で言うなら、３００Ｋｍ、片道の運転時間にして５時間なら、「普通」のお出かけ。
「遠征」というのなら、５００Ｋｍだって８００Ｋｍだっておおあり。どこまで行くねん！？って感じです。
これ、何日もかけての旅ではなく日帰りだったり、１泊２日でのウインドトリップですよ。
さて、前置きはこれくらいにしましょう。
そうはいっても大阪にも抜群のウインドサーフィンゲレンデはあります。
まず、大阪湾に面した二色の浜。
新しく整備された砂浜と防波堤のあるこの場所には、今ではウインドサーフィンのショップもでき、艇庫なんかもあるようでスクールを受けたりもできるそう。夢のような話です。初心者に優しい、嬉しい環境。
はじめに話した通り、大阪人が移動する理由に、「海に面した場所にウインドサーフィンのｓｈｏp（道具が買えたり、スクールを受けられるお店）がないこともあります。
仲間とつるむ ＝ 遠征 ですが、これがビーチフロントにたむろするウインドサーフィンのお店がある場合、「風は吹いてへんけど、みんなに会いに行くか。」てな感じで海や川や湖に行き、だべっているうちに「風が吹いてきたから乗るか。」などという休日の過ごし方も存在し、初心者は先輩のありがたーい経験談なんかを聞きながら、海の魅力に目覚めたり、挫折しそうになっている気持ちを励まされたりして育っていきます。
よってかつての大阪は、初心者が育ちにくく、ウインドサーファー人口も増えにくい環境で下。
という訳で、こういう環境の整った場所が増えていけば、世界に羽ばたく若手も育つかも？なんてね。
話は、私が大阪に居た頃に戻りますが、当時は駐車場に車を停めて、てくてく歩いて道具を運び、防波堤や一般の海水浴客や釣り客に注意しながら沖に出て、ウインドサーフィンをしていました。
沖のうねりでかなり遊べ、愛知県の多屋みたいな感じ。まああちらも伊勢湾のゲレンデですから、同じ湾内ゲレンデということで似ていて当然かな。海への向きも同じだし。
風向きは次に紹介するマーブルビーチ同様、浜の西側に海が開けているため、北系、南系、西系の風で乗れます。
マーブルビーチは二色の浜から、さらに南下し、関西空港を眼前に構えて絶景の海。
マーブルの由来は大理石。わざわざ？！運んできた丸くて白い大理石を敷き詰めた浜になっているのです。
駐車スペースは、当時は舗装されていない土のむき出し駐車場でしたが、海とのあいだにびっしりと大理石が敷き詰められていた。
今は、駐車場が舗装されたとか？有料になったとか？噂はいろいろありますが。（ごめんなさい。現状はわかりません）
これが、なかなかオンショア気味の強風が吹いてショアブレイクがきつくなってくると、辛いのだ。
海から上るために一歩足を大理石にかける、崩れる、もう一歩足をかける、崩れる、後ろからショアブレイク・・・。
つるつるしていて足を切ることはないのだけれど、２０ｍ／ｓ近い風が吹いてくると大理石の隙間に足をはさんで軽めの捻挫になっちゃいそうなおそれあり。
ご注意を！！！
基本的に大阪湾に面しているので波は立たないが、関西空港への入り口になっている橋のたもとを風を吹き抜け、ベンチュリー効果になって強風となって吹き抜けていく。
ただし、関西空港沿岸１００ｍは近寄ったらだめですよ。
海上保安庁の巡視艇がぐるぐるまわっていて、注意されちゃいますヨ。
二色の浜もマーブルビーチも、大阪湾に面しているため潮の流れは基本ありません。流される心配は少ないけれど、潮の流れがないってことは湖同様、外気温が下がれば海水温もそのままぐっと下がります。
結構、冬は厳しいです。
まぁ、東北と比べちゃだめでしょうけれど。
ブーツとグローブ、ヘルメットがあったほうが幸せかも。
番外編的なのですが、たった一度だけ友人に誘われてマーブルビーチの下、小さな川の河口で乗ったことがありました。
河口は浅くて波が立つとのこと。
よっしと、川の近くに車をとめて、海へ。確かに小さく波がたつ。
調子に乗って川の中に入っていくと・・・。
恐ろしい悲劇が私を待っていました。
数時間乗った代償は、ざくざくに切れた足の裏。
いつも裸足で乗る、私。
なんと川の中にはガラスの破片のようなものが散乱しており、足の裏全面がかなり深くそしてびっしりと切れてしまったのでした。
「そやで。足切るで。」と涼しい顔の友人。
彼はブーツを履いておりました。
先に言ってよ！！！
その後１週間ほど、まともに歩けませんでした。海上りのシャワーが最悪だった。バイ菌を取り除く必要もあったからごしごしと洗う必要があって、消毒して・・・（その痛さは想像にお任せします）。
以来、二度とその場所には入っていません。
そして、大阪を語る上で外せないのが淀川です。
夏にはサーマルウインドが吹き、絶好のウインドゲレンデとなりますが、唯一にして最大の難点が汚いこと。
夏には匂いがきつくって・・・。
川の上流から３か所ほど、風の入りがよくてウインドサーフィンをしている場所があるのですが、私が一度だけ入ったのが一番河口にあり、すぐ目の前に大阪湾が望めるゲレンデ。川の堤防脇に車をとめ、道具を運んでテトラを歩いていざ。
しかし、水の色は茶色。当時の私のセイルは新しめの白。なんてこと！
なんとか沈しないように気遣いながらのセイリング。
でも、落ちる。そして少しは、水、飲んじゃったかも・・・・。
結局、諦めて一日乗り倒し、友人と道具を片付けて食事に行くことに。
すると、ウインドサーファーの奥様からのきつい、一言。
「 あんたら、みんな臭いねんで。
わかってへんやろうけど。
淀川で乗ってきた日は臭いでわかるねんから。 」
と複数の臭いのするウインドサーファーに囲まれ、不満爆発。
そう？とクンクンしても確かによくわからない。
後日、洗ったはずの道具からかすかに臭いがしていたような、いなかったような・・・？
そういや噂では、上流の豚小屋から死んだ豚が流れてきたのを見たとか見なかったとか？
でも最近はかなりきれいになってきたということも聞くし。
でもでもでも、本当に、風がよく吹くしそういう意味ではとてもいいゲレンデなんだけれどなぁ。
うーん、なんだかお勧めなんだかそうじゃないんだかわからない大阪リコメンドになってしまいました。（あくまで、私の個人的な意見ですから、気分を害された方がいらしたらごめんなさい。）
案ずるより産むがやすし。まずはあなたが行ってみて！
大阪は人情も厚いし、食べ物もおいしいし、きっと素敵な旅になるはず。
おいでませ、大阪。
是非！！！
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