その１０．ドイツ＿シルト２００７
昨年のドイツ旅行であんなに懲りていたのに、やっぱりドイツ語がわからないままハンブルグに降り立った。
ウインドの道具もきちんと届き、ひと安心。あとはシルトまでのロングドライブ。
荷物を運ぶ前に、携帯電話の電源だけONにしてメールチェック。背中のデイバッグのポケットにいれファスナーを締め、レンタカー会社へ。
私の荷物を見たカウンターの職員は驚いて、これ、運ぶの？あなたの予約した車じゃ小さくて運べないわよ？と心配された。
大丈夫よ。去年もこれで大丈夫だったから、というのに、心配顔で電話を別の担当者にかけだした。
「大きな車があるから、こちらに変更したほうがいいわ。」とスタッフ。
いえいえただでさえ、高いレンタカー代金。
「これ以上支払うのは無理だから、小さい車でいいわ。」と私。
「大丈夫、料金は前のままでいいわ。」と親切に言ってくれ、またしても道具を運ぶのを手伝ってくれた。海外ではレディーファーストというか、男性も女性も老人、女性、子供にはとても親切。嬉しい限り。
「じゃあね。」「ありがとう。」と手伝ってくれたスタッフと別れ、車に荷物を積み込ひと安心。さて、出発と思ったところ、（昨年は車のバックギアへの入れ方が解らずこまったが、今度はサイドブレーキが・・・無い？）しばらく車の中を眺めるもわからない。
これは、誰かに聞くしかない。今、まさに出発しようとしていた老夫婦の車の窓をたたき、「すみません。車のサイドブレーキの操作がわからないのですが、助けてもらえませんか？」と頼む。
親切な老紳士は「よし、見てあげよう。」といって、私の車に乗り込み「これじゃない？」とすぐに解決してくれた。
この、まるでガンダムか航空機のコックピットのようなレバーがサイドブレーキでした。
よかったー。
「これから、シルトへ行くのよ。」と私が言うと「いいなー。行ったことないんだけど、すごくいいところなんだってね。お伴は要らないかい？」なんて、おじさんは茶目っ気たっぷりに話して、「お互いによい旅を。」と言って別れたのですが、なんとレンタカー会社の駐車場から出口までしっかり先導してくれました。本当にありがとう！！
安心してアウトバーンに乗り、一路シルトへ。
途中のサービスエリアでお昼ごはんを食べ、宿泊先のオーナーに電話連絡しようと携帯を捜したその時・・・。
ない、ないないない～。
・・・・・・ありえない。
背中に背負ったデイバックのポケットにファスナーを締めてしまっていたのに。
しっかりファスナーは閉まっていて、中身が無くなっていました。
恐るべし・・・。やっぱ海外だ。
あわてて、サービスエリア内のお店でテレホンカードを買い、公衆電話から日本の携帯電話会社に電話をし、使用停止の処置をしてもらう。（電話会社の書類持っててよかった）
そのあと、宿のオーナにも電話をかけるがつながらない。
ハンブルク空港のサービスカウンターにも遺失物届がないか確認するが、ないとの返事。警察の場所をきいて、空港へUターン。車をパーキングにとめて警察へ。
さすが、ドイツ。処置はてきぱきと早くて、簡単に必要な書類を作成してもらえた。
気を取り直して、空港の電話ショップで一番安い携帯電話を購入（うぅ、不要な出費・・・）し、宿のオーナーに電話をかけるとつながった。「ゆっくりいらっしゃい。」と親切に答えてもらったので、安心してまたアウトバーンを北上。
ようやく、シルトへ向かうカートレインに乗り込むことができた。下の写真は「ドイツの車窓から」です。
駅から大会会場の浜まではほんの５分程度。
車を走らせ、会場へ。もうすでにたくさんの選手が到着しており、倉庫の中にはたくさんの道具が準備されていた。
大会は翌日から。風、吹くといいなー。お天気が悪いから吹きそう。
とりあえず、セイルのセッティングだけすませて、宿へ。
懐かしい笑顔が出迎えてくれた。
「わかー、いらっしゃい。」
一年ぶりに会う、Laemmleは相変わらず、親しみをこめて私を迎えてくれた。
気分はよくなったが、疲労困憊。そのまま軽い食事を済ませてベッドへなだれ込んだ。
翌日は、朝にシャワーを浴びて海へ。
会場は例年通り、たくさんのお店が会場に設営されており、にぎわっている。
午後からエントリー受付と開会式があるので今日はゆっくりすることにした。
少し、街を散策。これはカートレインの終点、Westerlandの駅前。
すっきり晴れると打って変わって、空は青く異国情緒たっぷりの建物も映える。観光地らしく、マンホールの蓋のデザインもシンボルである灯台マーク。きれいな空気の中、余暇をジョギングして楽しく過ごす人の影と。
日本的にいうとお惣菜屋さん。ショーウインドウが通り側から覗けるようになっていて、購買意欲をあおります。このお店はとくに海産物のお惣菜専門店。今回は入らなかったけれど、次回は試してみようっと。
もっぱら、宿で自炊していた私。
たまには、ドイツといえば、のビールと見た目が美しい野菜のパテと生ハムでほろ酔い気分。
そして、かなり気に入って何回も食べた、パン屋さんのリンゴのケーキ（４ユーロ程度。大きい。）とチェーン店展開してる魚介類レストランで買えるにしんの燻製（半生です）のサンドイッチ。（３．５５ユーロ。ひとつでお腹は大満足。）どちらもめちゃめちゃおいしい。サンドイッチは他にもサーモンの半生肉厚の燻製サンド、ニシンフライのサンド、ニシンの素揚げを酢漬けにした南蛮漬け風のサンド、練りもののフライのサンド、小エビの素揚げサンド、生ハムサンド、などがあり、パンもとってもおいしい。
手軽にランチやサパーに利用していました。
脱線したが、大会は一応男性のスラロームレース、女性のウェイブ、男性のフリースタイルと予定をこなしていき、男性のウェイブ以外のすべてが成立した。
女性のウェイブは初日からやるやる、といって１９時ごろまで待たされ、翌日は早朝から始まり、なんとかシングルで成立した。
しかもシルトらしくない、ポートのサイドオフ、波も肩～頭のよいコンディション。
私は初日の練習中に足をひねってしまったのだけれど、５．０㎡に８１Lの板で乗ることができ、なんとか５位に。
イバヤとも対戦できてうれしかった。
ヨリは相変わらず、「わか、よかったわよ。」と励ましてくれたし、アンドレアとは大会期間中ずっといろんな話ができた。
アンドレア同様、ローカルのステフィーはコンディションのことを教えてくれたし、ジャスティーナとはまた来年会うことを誓い、本当にまたみんなに会えるのが楽しみだ。
大会期間中、たくさんのドイツ人のウインドサーファーも余暇を楽しみに来ていた。シルトの砂浜は広く、大会をやっていてもローカルが楽しくウインドをするのには全く問題がない。
彼らはキャンピングカーや大きなバンに荷物を積み込み仲間と余暇を過ごしにやってくる。ドイツでウェイブといえばやっぱりシルトがメッカということらしい。実際にナショナルコンテストもシルトで開催されている。
浜にはウインドの道具のレンタルができるお店もあった。
そして、一般の人もウインドサーフィン大好き。この寒空（写真からも伝わるでしょう？）にみんな大会が始まると浜に立って、座って、レストランからワイン片手に、観戦します。いろんなイベントもやってくれるんですよ。写真右下はF1？のタイヤ交換のデモンストレーション。（こんなのもスポンサーの関係でやってくれます）
そして、ドイツ人は海好き。少し日が差せば平気で水際へ。
そして気温１７度くらいで上半身はだかで日光浴したりしてます。・・・あり得んよ。寒いぞぉ。
大会期間中はかなりのんびり過ごしました。
シルトらしいドオンショア、波頭のゲティングアウト不能？的なコンディションもあったし、楽しかったな。
おいしいものもたくさん食べて、飲んで。
シルトは紅茶も有名？なのかフレーバーティーのお店が数店舗あり、ブレンドしてました。これが、お茶？と日本人の感覚では考えられない内容で、ドライフルーツがたっぷり入っています。甘い香りと・・・いや実際にも甘い。
あまりにおいしいのでお土産にたくさん買ってきちゃった。
皆様も是非機会があれば・・・といっても手に入らないのかな？
オレンジやリンゴ、ブドウ、バナナなどなどドライフルーツがたくさん入っているんです。
日本で売っているかな？
また、見つけたらブログにでも載せておきますね。
シルトはまだまだ奥が深い。魅力たっぷりです。ドイツ本土も回りたいしなぁ。
ドイツ人はやっぱり質実剛健な感じで、日本人の気質にはあうと思います。
是非、あなたもドイツへ行ってみてくださいね。日本からフランクフルトへは直行便も飛んでいますしね！
魅力あふれるドイツ、次回はメルヘン街道（だっけ？）に行ってみたいな。お姫様になった気分を古城で味わいたーい。