その１．四国地方＿徳島県＿小松海岸
「夏にウェイブできるええ場所があんねん。」
「西田、行ったことないの？」
「台風の時とか、低気圧来てるとき、一緒に行こうや。」
何人かの関西の友人からその場所についての情報をきいた。
わくわくさせられるような内容のものばかり。
いつか連れて行って貰おう、そう思っていた。
そして、とうとうその時がやってきた。
春先、低気圧が前線を連れて、発達しながら太平洋側を湾岸沿いに進むとき。
台風の場合は同じコースに加えて、九州の西側を日本海へ進むとき然り。
そして、真夏の太平洋高気圧のへりがかかるとき。
・・・その場所は南東～南のスタボーサイドの風が吹き、約束の場所になる。
「 小松海岸 。」
吉野川の河口に位置し、サーフィンで有名な徳島県の数々のスポットからは少し北に位置する。
名前を聞いたことがある人も、実際に行ったことがある人も関西圏のウインドサーファーの中では多いと思う。
四国地方、徳島県にあるその場所は、昔はフェリーを使ってしか行くことができない場所であったから、私達が望むコンディション、暴風、高波の際には本当に遠い場所だったんじゃないかなと思う。
しかし、現在は瀬戸大橋と鳴門大橋を渡って簡単に（お金はかかるけどね）その場所に行くことができる。
お金に糸目を付けなければ、フル高速で大阪市内からなら２時間もかからない。
かくいう私も、関西空港に勤務していた頃、朝に仕事が終わってから、よく高速道路をとばしてかけつけた。
基本的には風は弱いよ。
そう地元の人は言う。実際に、４．５㎡以下のセイルを男性が使用することはほとんどないようだ。
でも、真夏に腰～胸の波で５．０㎡のセイルでウエイブできます、といわれれば、私なら無条件にそこへ行ってしまう。
しかも腰サイズの波で十分楽しめるくらい、パワーのある波なのだ。
よくどんどん波を追いかけ、風下に行ってしまって、インサイドの風が弱くなり、沖へゲッティングアウトできなくなり、道具をひきずって歩いた。
夏はサーマルで風が吹くため、ウインドサーフィンは昼過ぎのスタートになる。
朝から昼までサーフィンし、午後から夕方までウインドサーフィン。夕方に風が落ちてきたらまたサーフィン、なんて体力さえ続けば、一日中遊ばしてもらえる。
これなら、高い高速料金も元がとれるってもんだ。
友人はよく相乗りで、出かけていた。
私の場合は、いつも少しでもお金をうかせるために、瀬戸大橋を渡るとすぐに下道におり、１時間半程度淡路島の下道を走ったあと、鳴門大橋で四国に渡るというルートをとっていた。
淡路島なんて小さそうに思えるのに、これがなかなか距離があり、最後は山道とくる。ここで乗っちゃうか？なんてよく考えながら運転していた。
もちろん、淡路島にもウインドサーフィンできる場所があるから。
冬は風向きが北がかるため、徳島県にはまた別の川の河口のポイントがあるそうだ。でも水は冷たいって。
小松海岸のシーズンは春から秋まで。
海からあがると、水シャワーもあるけれど、車で５分くらいの海岸の入り口に温泉がある。小松に行ったら、ここで体の疲れをほぐし、海岸沿いの無料駐車場で休むのが定番でした。最高です。
ただし、夏場の車中泊は夜中に何度も起きてしまうほど寝苦しかったりはするけれど。
一般的には徳島県といえば、阿波踊り。
でも、お盆の時期は車の渋滞がおっそろしそうで、一度も観に行ったことがない。
いつかはウインドサーフィン＆サーフィン＆温泉＆阿波踊り＆地鶏なーんてフルコースでいきたいものですね。
あなたも朝から夜まで一日中、小松海岸で疲れるほど遊んでみませんか？